「……子供の頃から、こうやって全身を圧迫されるのが好きで……ギュって密着してると興奮する、から……」
彼女は息を乱し興奮した様子で目を潤ませ―――俺を見つめていた。
彼女は“桐生楓”。バイト先の同僚で同い年だ。
気付けば、仲良くなり……今、こうなっている。
汗をかいてこんなに着込んでまで圧迫されるのが好きだなんて。
見ていてハッキリと分かる、彼女の変態性は―――『本物』。
思い返せば彼女と初めて話した時、妙に惹かれるものを感じた気がしてた。
もしかしなくても本能で彼女の変態性に最初から気付いていたのだろう。
この人になら、自分の……俺の性癖、欲望も受け止めて貰えるかもしれない。