小さい頃から姉の事が好きだった。しかし、その姉は年頃になると結婚し家を出て行ってしまう。それは、仕方ないと自分に言い聞かせ想いをしまう事にした。 が、一つ許せないことがあった、なぜあんな男と結婚したのか……。 当時バイトをしながら売れない小説家をやっている僕に どうせそのうち追い詰められて、低賃金で危険な仕事を探し回る羽目になる。 とかなんかとか……と、バカにしてきたのだ。 そんなあいつは、ある日勤め先を解雇されしかも金遣いとプライドのせいで生活が行き詰まらせてしまう。一方その頃、ようやく小説家として売れ始めていた僕は生活に余裕が出てきていた。 プライドの高いあの男は、実家にこの事を隠しつつ、 自分は悪くないのに会社都合で解雇された。どうせすぐ再就職できるし、その際には充分過ぎる礼金も払えるから世話をしろ! と生活に困窮して頼んできたくせに、大威張りで僕の家に転がり込んできた。 そこで僕は、考えた。……これくらい、してもいいだろう。以前から嫌味ばかり言ってくる大嫌いな義兄を、ある時払いの催促なしで生活の面倒を見てやるのだから。 そして、大好きな姉さん……大好きだけど、あんな男と結婚した憎いところもある姉さんが相手なのだから……。 「姉さん、服を脱いで。裸になってよ。さっきから言ってるだろ、早くしてよ。どうしてかは、わかってるだろ。……どうするんだよ、やるのか、やらないのか、はっきりしてくれるかな」